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恋文武者修行の成果や、いかに。
 
 一筆啓上。京都は好きですか、私は好きです。手紙は好きですか、私は大好きです。
 特集手紙まわりの道具を4つも紹介した回に相応しい1冊は、独特の巧みな言葉選びで『ほろ苦い可笑しさ』を匂い立たせる森見登美彦氏の著書。京都大学在学中にデビューした彼は、アニメ化された「四畳半神話体系」(脚本は京都を拠点に活躍する劇団ヨーロッパ企画の代表上田誠氏!)をはじめ京を舞台にした作品で知られ、京都ガイドまで上梓している。
「恋文の技術」
著者 森見登美彦
発行 ポプラ社
ISBN 978-4-591-10875-8
 この物語、厳密には京都から遠く離れた実験所が舞台だ。何の因果かド田舎にとばされた男子大学院生が京都で暮らす仲間たちに向けて書きまくった手紙だけで話が進むという、新しい書簡体小説になっている。一方通行の手紙でよくもまあここまで、と唸らせる書き口もさることながら、腐れ大学生諸氏や恋する乙女たちを勇気づける主人公の独走&迷走ぶりが微笑ましい。途中に差し挟まれる著者本人への便りや失敗書簡集も絶妙。現実に憂いを感じたら、まずは誰かに手紙を書くべし。
 
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